夏織の不定期日記

不定期に更新します。

オリキャラ物語2

前回書いたオリキャラ物語2です。
前回と同じくとことん長くて暗いです。

・・・・ごめんね・・・・ごめんね・・・・
私はずっとずっと、謝罪の言葉を繰り返していました。
涙は涸れました。一年分くらいの涙を使い果たしてしまったのかというくらい、目は真っ赤でした。
「・・・アルル、優花と隼来てくれたぞ。」
「・・・・入らないで。」
私の言葉など聞いていないかのように、優花が勢いよくドアを開けて入ってきました。
「アルルの馬鹿ぁああああ!!!」
「・・・・・ふぇ?」
「アルル、あんた『私も一緒に死ねばよかった』とか思ってるでしょ!」
「・・・・う・・・」
『うん』と言う間もなく、続けて優花は言います。
「リシュアちゃんだっけ!?リシュアちゃんはね、自分が死んだのは悲しいけど、アルルが助かってよかったとも思ってるはずよ!それなのに何よ、アルル!!後ろ向きで物事を考えて!リシュアちゃんの気持ちも考えて・・・」
「もういい。分かった。帰って。」
「・・・・でも・・・・・・」
お願い、帰って!!お兄ちゃんも、もうこの部屋に入らないで!!」
「・・・・・アルル・・・・・」
私の剣幕に驚いたのか、隼君が泣き出しました。
「アルルちゃ・・・・・ 怖いよぉ・・・・ 怖い顔・・・・しちゃ嫌だよぉ・・・・・」
私の事情も知らない、涙で目を潤ませた隼君は、呟くように私に言いました。
「・・・・隼、帰ろう。アルルは、もう前の明るいアルルじゃないの。」
「アルルちゃ、病気・・・・?」
「・・・・そうね、病気っちゃ病気ね。」
「アルルちゃ、早くよくなってね。また、遊ぼうね。」
何も知らない、純粋な心の隼君は、優花に手を引かれて帰っていきました。
『帰って』と、望みを叶えてもらったはずなのに、心が痛みました。隼君の、純粋な心からでしょうか。
「リシュア・・・・私、どうしよう・・・・・?」
一生答えてくれない相手に、私は話しかけました。
いつになっても、リシュア─写真の中のリシュア、脳内に蘇るリシュアの笑顔─は答えませんでした。

気が向けば続き更新していきます;